泳ぐのに安全でも適切でもありません
#江國香織
#泳ぐのに安全でも適切でもありません
この本の中の「リンゴ追分」という掌編の中にこんな文章がありました.
グラウンドの角を曲がったとき、いきなり音が破裂した。トランペットだった。あたり一面全部の空気をふるわせて、力強い音が流れた。おそろしくゆっくりの,暴力的なまでに巧みな,「りんご追分」だった。 ・・・・・・・・あたしは動けなかった。どうしてだかわからない。
どんなに注意していても,不意打ちはやってくる。なんの前触れもなく,突然に。構える間もなく,こらえていた気持ちの核心をつかれてしまったら,もうどんな意地も通用しないよね。
なーんて。
今日は、学生たちが地区踏査に出かけました。
街の中で、心が震えるような何かに出会えたり...しないよね。きっと。
だって、安全第一でやってるんだもん。なーんて。